「情報I」の共通テスト対策どうしたらいい?

2022年から高校で共通必履修科目となった「情報I」。それに伴い、2025年の共通テストから、プログラミングの知識を含む「情報I」の試験が課されます。国公立大学を受験する予定の高2生は、どんな問題が出るのかドキドキしているのではないでしょうか? 「情報I」について代々木ゼミナール情報科講師の松尾康徳氏に話を聞いてきました。

 

 

受験で「情報I」が必要なワケ

 

共通テストに、どうして「情報I」の科目が導入されたのでしょうか? 松尾氏によれば「産業界が求めているから」とのこと。
「データを取り巻く環境が変わってきましたよね。環境が整い、データを使う必要が増えたのに、使える人が少ないという現状があります。その結果、人工知能(AI)やデータ分析に長けた専門性の高い人材を産業界が求めるようになってきました」
社会の動きに合わせて大学でも、1・2年次の教養課程にデータサイエンスに関する科目を導入したり、データサイエンス学部・学科を設置する大学が増加しています。それだけ、大学もデータ活用をした教育をしていこうという傾向が強くなっているのです。
その結果、大学もまたデータサイエンスの知識をもった高校生を求めるようになり、受験にもそれが反映されるようになったのです。

 

 

共通テストの試作問題はどんな内容?

 

2022年11月に発表された試作問題(同年12 月一部改定)は、以下の4つの単元から出題されました。

①「情報社会の問題解決」
②「コミュニケーションと情報デザイン」
③「コンピュータとプログラミング」
④「情報通信ネットワークとデータの活用」

配点を見ると100点満点中、③が46点と圧倒的に配点が高く、続いて④が28点です。中でもプログラミングは25点を占めます。
「③と④だけで4分の3出題され、どこが重視されているか明白です」と松尾氏。
③のプログラミングの問題なんてどうやって出題されるの?と思いますが、プログラムを“書く”のではなく、“読む”問題が出るそうです。学校によって使うプログラミングの言語が違うので、共通テストでは入試のために定義された日本語の疑似言語が使われます。
また、②では二次元コードに関する会話文の穴埋め問題が出題されています。
「二次元コードは特許をとった発明ですが、企業が特許を行使しない方針を示したからいろんな人が自由に使えるようになりました。穴埋め会話文の文脈でも答えが推測できる問題ですが、ただしこの話題は有名な話です。二次元コードのことを少しでも調べていれば、当然答えがわかります」
つまり、日常的に目にする情報技術が題材になる可能性があります。
「まずは授業をしっかり聞いて、それから発表されている試作問題をやってみること。それでできた人は他の科目に集中してもよいでしょう。できなかった人は教科書や参考書を一通りさらってください。基本的に夏からの試験対策で大丈夫だと思われますが、プログラミングだけは時々やっておいた方がよいでしょう」と松尾氏からのアドバイスです。


※「情報I」の試作問題は、独立行政法人大学入試センターのホームページで見ることができます。


取材協力:松尾康徳氏

代々木ゼミナール 情報科講師

 

 

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