勉強の効率を左右するといっても過言ではないのがイス。座り心地のいいイスは集中力が持続し、長時間座っていても疲れません。その秘密はどこにあるのでしょうか?
あなたはどんなイスに座っていますか?
日々、英語の勉強にいそしんでいる皆さんは、多くの時間をデスクの前で過ごしていると思います。そんなとき体を預けるイスはとても重要な意味を持ちます。座り心地が悪いと集中力を削がれるだけでなく、ひどい場合は腰を痛めたりと健康を損ねてしまうようなことになりかねません。
社員の健康と仕事の効率を考え高価なワークチェアを導入している会社は少なくないですし、自宅で仕事をされる方でも“自分への投資”としてちょっぴり高めのイスを使っている方は多いと思います。
「自宅のイスなんてなんでもいいよ」と思われがちですが、この機会にぜひ見直してみてください。中高生の皆さんは「小学生のころから同じイスを使っている」という人も多いと思いますが、近い将来、自分で購入するときのために覚えておくといいかもしれませんよ。お子さんがいらっしゃる方は、学習環境の改善に検討してみていかがでしょうか。
よく聞く「人間工学」という言葉…その意味は?
長時間座っていても疲れず、勉強の効率が上がるようなイスとはどういうものか。キーワードは「人間工学(エルゴノミクス)」です。この言葉、よく聞きますが実際のところどういう意味なのでしょうか?
日本人間工学会のサイトに紹介されている「人間工学とは」ページの、国際人間工学連合(IEA)の定義によると……
人間工学とは、システムにおける人間と他の要素とのインタラクションを理解するための科学的学問であり、人間の安寧とシステムの総合的性能との最適化を図るため、理論・原則・データ・設計方法を有効活用する独立した専門領域である。
とのこと。ふむふむ、何となく分かったような分からないような……?
別のページ「人間工学の果たすべき社会的役割・重要性」にはもっと分かりやすく書かれていました。
人間工学は、ヒトが仕事をするとき、最も適切で疲れることが少ない筋肉の使い方を科学的に追及することから始まりました。ヒトが重い荷物を運搬し、歩いて長い距離を移動する仕事もあります。動かないで同じ姿勢を続けることも、ヒトが疲れる要因となります。
人間工学的な工具・設備を使い、人間工学的視点で仕事に関連する身体的負担の軽減策を導入することで、腰痛などの筋骨格系疾患の防止や生産性向上のみならず、安全性の確保にも大きく貢献します。
なるほど。人間の体の作りや動きに合った道具や環境を考える学問というところでしょうか。
つまり「人間工学に基づいたイス」というのは、体にフィットして疲れないデザインや機能が盛り込まれたものであると言えそうです。
人間工学に基づいたイス5選
最後に、人間工学に基づいたイス=エルゴノミクスチェアを5脚選んでみました。どれも評価の高いものですが、一番重要なのは自分の体にフィットするかどうかということ。購入するときは実際に座ってみて選ぶことをオススメしますよ。
ハーマンミラー アーロンチェア
http://www.hermanmiller.co.jp/products/seating/performance-work-chairs/aeron-chairs.html
エルゴノミクスチェアの代名詞的存在。1994年の誕生から衰えることのない人気を誇っています。まずは座ってみたい1脚。
エルゴヒューマン プロ
http://www.ergohuman.jp/products1.html
ヘッドレストのついたデザインが特徴的。ヘッドレストはバックレストとは独立しており姿勢や頭の位置に合わせて細かく調整可能。
スチールケース リープ
http://www.steelcase.com/asia-ja/products/office-chairs/leap/
シンプルな作りながら高いフィット感を実現する機能が魅力の1脚。ニット、クロス、革など素材のバリエーションもあります。
ノール チャドウィック
http://team-net.co.jp/knoll-office/33-na/
アーロンチェアを手がけたドン・チャドウィックによる1脚。アーロンチェアをさらにモダンにしたようなデザインが印象的。
オカムラ コンテッサ
http://www.okamura.co.jp/product/seating/contessa/
最後は国産のオカムラより。リクライニングがアームレストに付いているレバーで行えるなど、姿勢を保ったまま調整できるのも魅力。
いかがでしょうか。イスもいろいろと奥深いものです。ここで紹介したもの以外にも良いイスはたくさんありますので、自分にフィットした1脚を見つけ、より良い学習環境作りに役立ててください。