前回、私立大学4年間の学費の平均は約500万円かかることを知って驚いた人もいるでしょう?
「うちってそんなに払えるのかな?」「上に大学生の兄姉がいるから学費が残っていないかも」と心配な人もいるかもしれませんね。
そんな若者の強い味方が「奨学金」です。各種奨学金を上手に利用して、大学生活を充実させましょう。
まずは王道「日本学生支援機構」の奨学金
誰でも利用しやすい奨学金の代表格に日本学生支援機構の奨学金があります。2020年度から新しい給付奨学金制度が始まりました。世帯収入や資産状況によって、奨学金の給付だけでなく、収入に応じて授業料や入学金の免除または減額の対象となり、以前より学生の立場に寄り添った内容になりました。2024年度から「多子世帯支援」「理工農系支援」もスタートしています。
注意したいのは返済不要の給付奨学金だけでなく、今まで通り返済が必要な貸与奨学金があることです。奨学金の条件には、保護者の年収が関係してきます。日本学生支援機構のホームページには、給付奨学金の対象になるかどうかシミュレーションできる「給付・貸与シミュレーション かんたんガイド」があるので、アクセスして確認してみてください。
他にも自治体や民間の財団の奨学金がありますが、条件があっても人数制限のない日本学生支援機構の奨学金と異なり、採用人数に限りがあります。
多種多様な大学独自の奨学金も事前にくわしく調べよう!
今の高校生の保護者以前の時代と違い、低迷する日本経済の中で、就職後に奨学金を数十年返済し続けるのはかなり厳しいでしょう。できることなら、給付奨学金を利用したいものです。とはいえ、給付奨学金を満額もらえるほど生活が苦しいわけではないけれど、高額な学費を払うのは家計を圧迫して大変という人は少なくないはず。
そこで検討してほしいのは、各大学独自の奨学金です。大学の奨学金には、入試の成績優秀者を対象に授業料が免除・減額になるもの(入試出願時に申請)や、毎年成績優秀者を精査するもの(毎年4月〜5月に申請)などあります。
また、海外留学や何かしらのプロジェクトを行う学生を対象にした奨学金を設けている大学も少なくありません。さらに、大学の広報部のスタッフとして働くことで奨学金がもらえるワークスタディ奨学金や被災地出身者を対象としたものなど様々な奨学金があります。各大学のホームページで詳細を調べて、保護者と相談しながら、お金の心配をせずに受験に臨む準備をしてください。
◆日本学生支援機構の進学資金シミュレーター
https://www.jasso.go.jp/shogakukin/oyakudachi/document/shogakukin-simulator.html