大学受験を考えている高校生にとって夏休みは大事な時期です。ふだんは高校生活に追われていても、たっぷり時間がとれる夏休みだからこそ、できることがたくさんあるからです。高校3年生はもちろん、 志望校に向けた具体的な受験対策が必要ですが、まだ志望の定まらない1・2年生もさまざまな準備ができます。
志望校や学部学科を絞り込むためのリサーチをする!
夏休みは、大学からの情報発信が活発な時期です。言わずと知れたオープンキャンパスも、夏休みに集中します。難関校のほとんどは、この時期にしかオープンキャンパスを実施しないので志望校が決まっていなくても、大学の雰囲気を知るために1年生のうちから気になる大学にいくつか行ってみることをオススメします。
複数のオープンキャンパスに行くのは、1・2年生のうち。受験へのモチベーションになります。高3の夏休みは時間を惜しんで勉強したくなるので、今のうちにオープンキャンパスの見どころをチェックし、高3では志望校のみ、参加すべきプログラムも絞り込んで行くとよいでしょう。
大学で学べる学問についてゆっくり調べられる時間もあります。受験する学部学科を決めるためにも、自分の興味あることがどういう分野で学べるのか検討しましょう。
現代は、一つのテーマでも多彩な分野からアプローチできます。文系だから文学部、ITだから理工学部という思い込みで選ぶのはもったいないかもしれません。
「データサイエンスを使って文学研究をできる」こともありますし、「社会問題を工学的システムで解決するのか、法律で解決するのか」でも学部学科の選択肢が広がるので、たっぷりある時間を利用してリサーチしてください。
興味ある分野のイベントに積極的に参加して見聞を広めよう!
また、総合型選抜での受験を考えている人にとっては、いろいろなことに挑戦できるチャンスの多い時期です。コロナも落ち着き、多くの団体・企業が対面でのイベントを再開しています。自分の経験値をあげるためにも、興味のあることや、自分の志望する学問分野に結びつくようなイベントに参加したり、自分で計画したフィールドワークを行ったり、多くの人と交流し、実際に見聞する機会をもちましょう。
文献から学ぶことも大事ですが、それだけでは他の人と同じ視点から脱しにくいでしょう。総合型選抜の志望理由書に必要な「自分だけの視点」をもつためにも、実体験が有効です。また、秋以降に行われるコンクールなどへの準備も時間をかけて行えます。最近は高校でまとめて応募するケースも多いですが、他の人があまり応募しないコンクールを自分で探してみるのもよいでしょう。
こうした体験は、総合型選抜を受験しなくても、自分の人生の糧になります。もちろん、部活動に励む人、夢中になっている趣味がある人は、今行っている活動に一生懸命取り組むことに集中して大丈夫。そこから、自分の目指すものを見つけてください。
ただ、勉強は短期間でいきなり身につくことはありません。まとまった時間がとれる夏休みを利用して、苦手な分野を克服しておくだけでも後で力になります。
英語の外部試験を導入する大学も増えているので、より上の成績を目指し、英検®対策など行っておくのもおすすめです。
高3生は生活リズムを崩さないように過ごし、志望校の決まっていない人はその絞り込みを急ぎましょう。大学や学部学科によって受験科目や対策が異なることもあるので、早めに受験校を決定し、夏休みは効果的な勉強に励んでください。