英検対策講座【3級】大問1: 短文の語句空所補充問題

本多 敏幸(ほんだ・としゆき)

解答・解説ページ

英検対策講座【3級】

 

Answers ~解答・解説~

 

次の(1)から(5)までの(   )に入れるのに最も適切なものを1, 2, 3, 4 の中から一つ選びなさい。

[英検 2019年度 第1回検定問題より]

 

 

(1)

 

正解: 1

 

A: Do you like to go fishing?

B: No, I think fishing is ( boring ).

 

  1. boring
  2. exciting
  3. enjoyable
  4. glad

 

 

【 訳 】

A: あなたは釣りに行くのが好きですか?

B: いいえ、釣りは退屈だと思います。

 

【解説】

選択肢はすべて形容詞です。形容詞はものごとの性質、状態、心情等を表す語です。この問題の場合、Aに釣りに行くのが好きか尋ねられたBがNo「いいえ」と答えています。釣りが好きでない人が釣りをどう思っているのか考えましょう。正解は1のboring「退屈な」です。

 

選択肢2のexcitingは「わくわくする」、3のenjoyableは「愉快な、おもしろい」、4のgladは「うれしい」の意味です。

 

boringとexcitingはものや出来事の感想を述べるときに用いる語です。一方、「私は退屈している」など人を主語にして用いる場合には、-ingではなく-edの形を用います。主語がものや出来事の場合と、人の場合の例を示しますので、確認しましょう。

 

(例)

Fishing is boring.

「釣りは退屈です」

 

I am bored.

「私は退屈です」

 

Soccer is exciting.

「サッカーはわくわくします」

 

My brother was excited.

「私の兄はわくわくしていました」

 

This job is tiring.

「この仕事は疲れる(骨が折れる)」

 

We were tired.

「私たちは疲れていた」

 

 

 

(2)

 

正解: 2

 

Andy lives on the sixth floor of a big building. His friend David lives in the apartment ( below ) on the fifth floor.

 

  1. back
  2. below
  3. before
  4. later

 

 

【 訳 】

アンディは大きな建物の6階に住んでいます。彼の友達のデイビッドはそのアパートの下の5階に住んでいます。

 

【解説】

アンディが6階に住んでいて、デイビッドが5階に住んでいることが英文から分かります。in the apartmentにtheが付いていることから、このアパートはアンディが住んでいるa big buildingであると考えられます。階下に住んでいることから、正解は2のbelow「下に」です。

 

選択肢の単語はすべて副詞です。副詞は動詞や形容詞などを修飾(説明)する単語です。選択肢1のbackは「後ろに」、3のbeforeは「以前に」、4のlaterは「後に」の意味です。それぞれの副詞を用いた例文を示しますので、確認しましょう。

 

(例)

He looked back at me.

「彼は振り返って私を見ました」

 

I never saw him before.

「一度も彼に会ったことはありません」

 

Please call back later.

「後でまた電話してください」

 

 

 

(3)

 

正解: 3

 

At my school, people must ( take ) off their shoes when they go into the school building.

 

  1. have
  2. make
  3. take
  4. bring

 

 

【 訳 】

私の学校では、校舎に入るときに靴を脱がなければいけません。

 

【解説】

大問1には、2語以上の語で1つの意味を表す熟語の問題が数問入っています。この問題も、(  ) offで熟語になっていると考えられます。直後がtheir shoes「(彼らの)靴」であることから、正解は3のtakeです。take offで「~を脱ぐ」の意味になります。

 

offには「離れて」「外れて」などの意味があります。offを使った熟語を示しますので、確認しましょう。

 

(例)

The plane takes off at five twenty.

「その飛行機は5時20分に離陸します」

 

Please turn off the light.

「ライトを消してください」

 

Everyone got off the bus.

「全員がそのバスから降りた」

 

 

 

(4)

 

正解: 1

 

My brother is a musician. He is going to teach me ( how ) to play the guitar.

 

  1. how
  2. who
  3. that
  4. what

 

 

【 訳 】

私の兄はミュージシャンです。兄は私にギターの弾き方を教えてくれる予定です。

 

【解説】

2文目の動詞のteachには「(人)に」と「(もの)を]の2つの目的語(動詞の直後に置く「~を」に当たる名詞)を置くことができます。me「私に」が1つ目の目的語で、(  ) to play the guitarが2つ目の目的語だと考えられます。選択肢を見るとhowがあります。[how to 動詞の原形~]で「~の仕方」「どのように~するか」の意味になります。したがって、正解は1のhowです。

 

how以外の疑問詞でも、後に[to+動詞の原形]を置くことができます。例文を示しますので、確認しましょう。

 

(例)

I didn't know what to do then.

「そのとき、何をしたらよいのか分かりませんでした」

 

Would you tell me when to start?

「いつ出発したらよいか私に教えてください」

 

I don't know where to go.

「どこに行ったらよいのか分かりません」

 

Do you know which way to go?

「どちらの道に行ったらよいか知っていますか?」

 

 

 

(5)

 

正解: 3

 

A: Look at the monkey ( eating ) a banana over there.

B: Oh, it's really cute.

 

  1. to eat
  2. ate
  3. eating
  4. eats

 

 

【 訳 】

A: あそこでバナナを食べているサルを見てごらん。

B: まあ、とてもかわいいわ。

 

【解説】

選択肢の単語はいずれも動詞eatの変化形です。動詞の変化形を問う問題では、文中の(  )の位置や前後の語が大きなヒントになります。この問題の場合、(  )の前がthe monkey「サル」なので、「バナナを食べているサル」にすると文の意味が通じます。「…している~」と~の名詞を修飾(説明)するには名詞の後に現在分詞(動詞の-ing形)を置きます。したがって、正解は3のeatingです。

 

現在分詞や過去分詞は名詞を修飾することができます。現在分詞は「…している~」、過去分詞は「…される(された) ~」の意味になります。文の組み立て方の例を示しますので確認しましょう。

 

(例)

The boy is my friend Mike.

「その男の子は私の友達のマイクです」

 

☆どんな男の子か説明を加えます

The boy playing the piano over there is my friend Mike.

あそこでピアノを弾いている男の子は私の友達のマイクです」

 

I have a car.

「私は車を持っています」

 

☆どんな車か説明を加えます

I have a car made in France.

「私はフランスで作られた車を持っています」

 

動詞の形を問う問題では、次のことを確認しましょう。

 

①文の流れが過去のことを述べている場合 →過去形

(例)I went to the restaurant and ate two hamburgers.

「私はレストランに行ってハンバーガーを2つ食べた」

 

②現在形の文で主語が三人称単数になっている場合 →-(e)sの形

(例)My father sometimes eats sushi.

「父はときどき寿司を食べる」

 

③助動詞(shouldやmustなど)が直前にある場合 →原形

(例)My son can't eat hot food.

「息子は辛い食べ物は食べられない」

 

④Do やDoesで始まる疑問文やdidn'tを含む否定文の場合 →原形

(例)I didn't eat breakfast today.

「今日は朝食を食べなかった」

 

⑤be動詞が直前にあり、進行形になる場合 →-ing形(現在分詞)

(例)My mother was eating something when I got home.

「ぼくが帰宅したとき母は何かを食べていた」

 

⑥be動詞が直前にあり、受け身の文になる場合 →過去分詞

(例)Now sushi is eaten in many countries.

「今では寿司は多くの国々で食べられている」

 

⑦haveが直前にあり、現在完了の文になる場合→過去分詞

(例)I have never eaten Japanese food.

「私は一度も日本料理を食べたことがない」

 

⑧名詞の直後で「~している」と説明を加える場合 →-ing形(現在分詞)

(例)Do you know the boy eating a banana over there?

「あそこでバナナを食べている男の子を知っていますか?」

 

⑨名詞の直後で「~される、~された」と説明を加える場合 →過去分詞

(例)Tempura is one of the dishes eaten by many people.

「天ぷらは多くの人に食べられている料理の一つです」

 

 

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この記事の筆者について

本多 敏幸(ほんだ・としゆき)

PROFILE

東京都の教員として38年間勤務。現在、千代田区立九段中等教育学校、都留文科大学、文教大学で講師として教えるほか、NHKラジオ「中学生の基礎英語レベル1」の講師として活躍。ELEC同友会英語教育学会会長。学習指導要領の改訂に関わる。また、全国各地で教員向けの講演を行っている。
著書に、本多式中学英語マスターシリーズとして『反復基礎』『短文英単語』『速読長文』(以上文藝春秋)、『中学校外国語新3観点の学習評価完全ガイドブック』、『入試英語力を鍛える!授業アイデア&パワーアップワーク40』(以上明治図書)、『若手英語教師のためのよい授業をつくる30章』(教育出版)、『NHK CD BOOK 中学生になるまでに身につけたい! 小学英語 パーフェクト・レッスン』(NHK出版)など多数。

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