英検対策講座【4級】大問1: 短文の語句空所補充問題

本多 敏幸(ほんだ・としゆき)

解答・解説ページ

英検対策講座【4級】

 

Answers ~解答・解説~

 

次の(1)から(5)までの(   )に入れるのに最も適切なものを1, 2, 3, 4 の中から一つ選びなさい。

[英検 2020年度 第3回検定問題より]

 

 

(1)

 

正解: 2

 

A : It's going to rain this afternoon. Take your ( umbrella ) with you.

B : All right, Mom.

 

  1. mirror
  2. umbrella
  3. shower
  4. cloud

 

 

【 訳 】

A:今日の午後、雨が降るわよ。傘を持っていきなさい。

B:分かったわ、お母さん。

 

【解説】

大問1では、対話文や英文から場面や状況を推察したり判断したりすることが大切です。この問題では、BがMomと言っていることから、母と子の対話であることが分かります。また、英文中に使われている単語から、どの語が答えとなるかを判断します。

 

(  )の位置がTake your (  )となっています。your (  )が動詞takeの目的語(「~を」に当たる名詞)となっていること、今日の午後に雨が降るとA(Bの母親)が言っていることから、正解は2のumbrella「傘」です。

 

選択肢1のmirrorは「鏡」、3のshowerは「シャワー」、4のcloudは「雲」という意味です。

 

take ~ with (人)は「~を(一緒に)持っていく」という意味です。

 

It's going to rain this afternoon.の文ではbe going toが使われています。天気予報などの情報から、確実に雨が降りそうな状況を表しています。

 

 

 

(2)

 

正解: 3

 

A : Excuse me. You ( dropped ) some money.

B : Oh, thank you!

 

  1. learned
  2. checked
  3. dropped
  4. brushed

 

 

【 訳 】

A:すみません。お金を落としましたよ。

B:まあ、ありがとうございます!

 

【解説】

選択肢はすべて過去形の動詞です。動詞を選ぶ問題では、その直後の「~を」に当たる目的語との組み合わせを考えましょう。

 

目的語がsome moneyであることから、「お金を~した」の~に当てはまる動詞を考えましょう。Bがお礼を言っていることからも、正解は3のdropped「落とした」です。Bがお金を落としたので、Aがそれを教えている場面です。

 

選択肢1のlearnedは「学んだ」、2のcheckedは「確認した」、4のbrushedは「ブラシをかけた」という意味です。

 

Aの最初の文のExcuse me.は誰かに話し掛けるときなどに使う表現です。この文から、AがBに声を掛けていることが分かります。

 

 

 

 

(3)

 

正解: 3

 

Last night, my grandfather ate sushi ( for ) the first time. He loved it.

 

  1. from
  2. before
  3. for
  4. after

 

 

【 訳 】

昨夜、私の祖父は初めてお寿司を食べました。祖父はお寿司をとても気に入りました。

 

【解説】

大問1では、2語以上の語で1つの意味を表す熟語の問題が数問入っています。この問題でも、(  ) the first timeで熟語になっていると考えられます。正解は3のforです。for the first timeで「初めて」という意味です。

 

for the first timeはよく使われる熟語です。また、firstやat firstもよく使われます。それぞれの使い方を説明するので、確認しましょう。

 

① for the first time「初めて」

初めて行うときなどに使います。

 

(例)

I went to the zoo for the first time.

「私は初めて動物園に行きました」

動物園に行ったことが初めてということを表しています。

 

② first「最初」「1番目に」

1番目、2番目のように、手順を示すときなどに使います。

 

(例)

I went to the zoo. First, I saw lions there.

「私は動物園に行きました。そこでは最初にライオンを見ました。」

最初に何をしたのかということを表しています。

 

③ at first「最初は」

初めの状況を表しています。後で状況が変わることも表しています。

 

(例)

At first, the lion was sleeping.

「最初、そのライオンは眠っていました」

最初の状況は寝ていたとしても、その後起き上がるなど、状況が変わったことを表しています。

 

 

 

(4)

 

正解: 3

 

I like this cap ( better ) than that one.

 

  1. good
  2. well
  3. better
  4. best

 

 

【 訳 】

私はあの帽子よりもこの帽子のほうが好きです。

 

【解説】

英文の中にthanがあることから、2つのものを比較している文であることが分かります。この文の場合、cap「(ふちのない)帽子」を比べています。2つの人や物を比べるときには形容詞や副詞の比較級(-erを付けたり、more ~の形となる)を使います。したがって、正解は3のbetterとなります。

 

like … better than ~で、「~よりも…が好きです」という意味になります。

 

oneは話題に出てきたものを指します。普通、同じ種類の別のものを示すときに使います。

 

それぞれの選択肢が英文の中でどのように使われるか、例を示しますので、確認しましょう。

 

☆ good「良い」「上手な」

goodは形容詞なので、名詞を修飾します。

 

(例)

I have a good cap.

「私は良い帽子を持っています」

 

☆ well「良く」「上手に」

wellは副詞なので、動詞を修飾します。

 

(例)

Tom cooks well.

「トムは上手に料理します」=「トムは料理が上手です」

 

☆ best「一番良い」「一番上手な」「最も良い」「最も上手に」

goodやwellの最上級です。

 

(例)

I like this cap the best.

「私はこの帽子が一番好きです」

 

Tom cooks best in his family.

「トムは家族の中で一番料理が上手です」

 

 

 

(5)

 

正解: 3

 

Carol ( met ) her uncle Bob at the station yesterday.

 

  1. meeting
  2. meet
  3. met
  4. meets

 

 

【 訳 】

キャロルは昨日、駅で彼女のおじさんのボブに会いました。

 

【解説】

選択肢は動詞のmeetとその変化形です。したがって、意味の違いを考えるのではなく、文の中の(  )の位置に適する形や時制(過去や現在などの時間的配置)を考えます。

 

この文では最後にyesterday「昨日」があることから、過去の文であることが分かります。したがって、正解は3のmet「会った」です。metはmeetの過去形です。

 

動詞の形を問う問題では、次のことを確認しましょう。

 

① 文の流れが過去のことを述べている場合 →過去形

(例)I went to the restaurant and ate two hamburgers.

「私はレストランに行ってハンバーガーを2つ食べた」

 

② 現在形の文で主語が三人称単数になっている場合 →-(e)sの形

(例)My father sometimes eats sushi.

「父はときどき寿司を食べる」

 

③ 助動詞(canやwillなど)が直前にある場合 →原形

(例)My son can't eat hot food.

「息子は辛い食べ物は食べられない」

 

④ DoやDoesで始まる疑問文やdidn'tを含む否定文の場合 →原形

(例)I didn't eat breakfast today.

「今日は朝食を食べなかった」

 

⑤ be動詞が直前にあり進行形になる場合 →-ing形

(例)My mother was eating something when I got home.

「ぼくが帰宅したとき母は何かを食べていた」

 

⑥ 前置詞の直後で、動名詞になる場合 →-ing形

(例)Thank you for coming to my party.

「パーティーに来てくれてありがとう」

 

⑦ enjoyやstopの直後で、「~すること」の意味になる →-ing形

(例)We enjoyed eating on the beach.

「私たちはビーチで食事を楽しみました」

 

⑧ wantやhopeの直後で、「~すること」という意味になる →to+動詞の原形

(例)I hope to see you again.

「またお目にかかりたいものです(またお目にかかれることを望みます)」

 

 

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この記事の筆者について

本多 敏幸(ほんだ・としゆき)

PROFILE

東京都の教員として38年間勤務。現在、千代田区立九段中等教育学校、都留文科大学、文教大学で講師として教えるほか、NHKラジオ「中学生の基礎英語レベル1」の講師として活躍。ELEC同友会英語教育学会会長。学習指導要領の改訂に関わる。また、全国各地で教員向けの講演を行っている。
著書に、本多式中学英語マスターシリーズとして『反復基礎』『短文英単語』『速読長文』(以上文藝春秋)、『中学校外国語新3観点の学習評価完全ガイドブック』、『入試英語力を鍛える!授業アイデア&パワーアップワーク40』(以上明治図書)、『若手英語教師のためのよい授業をつくる30章』(教育出版)、『NHK CD BOOK 中学生になるまでに身につけたい! 小学英語 パーフェクト・レッスン』(NHK出版)など多数。

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