受験シーズンがやってきました。1月16日と17日には大学入試センター試験が行われ、1月22日から2015年度 第3回 実用英語技能検定(英検)の一次試験が実施されます。
この時期になると、テレビや新聞で「合格祈願」のお参りをする受験生の話題を見かけるようになります。受験を控えている方やそのご家族の方は、合格祈願のお参りを済ませましたか?
合格祈願に行く時間があるなら勉強!という考えもありますが、日々の勉強疲れや、受験日が近づくにつれ大きくなるプレッシャーを解消するためにも、リラックスも兼ねて合格祈願のお参りに行ってみてはいかがでしょうか。
これまで一生懸命勉強を頑張ってきた人のことは、きっと神様も見てくれているはずです。ちょっぴり神様に頼っても良いのではないでしょうか。
神様にも得意分野がある?
ところで、神社に祭られている神様にも特色があって、「学問の神様」として信仰を集める神様がいることをご存じでしょうか。
まずは、おさらいの意味も込めて、代表的な神様をご紹介したいと思います。
明神さま: 天照大御神(あまてらすおおかみ)
八幡さま: 応神天皇・神功皇后をはじめとする神様たち
住吉さま: 底筒之男命(そこつつのおのみこと)、中筒之男命(なかつつのおのみこと)、表筒之男命(うわつつのおのみこと)
お稲荷さま: 宇迦之御魂神(うかのみたまのかみ)
天神さま: 菅原道真公
お諏訪さま: 建御名方神(たけみなかたのかみ)
神社本庁(各地の神様) より
そして、神様には得意分野とも呼ばれるものがあり、武家の守護神と信奉される「八幡さま」には、「勝利、成功」のご利益(りやく)があるといわれます。
「合格祈願」をするのはどの神様?
その中で、「合格祈願」や「学問成就」のご利益があるとされているのは「天神さま」。
菅原道真公は平安時代の学者で、「学問の神様」と信仰されています。幼少より詩歌で才能を発揮し、右大臣まで昇進しましたが、宮中での政争に巻き込まれ、京都から九州の大宰府へ左遷されてしまいました。
菅原道真公を「天神さま」として祭った神社(○○天満宮、○○天神社など)は全国各地にあります。
全国各地の「天神さま」
撮影:竹内みちまろ
湯島天満宮(東京都)
東京で合格祈願のお参りをする場所といえば、「湯島天満宮(湯島天神)」が有名です。古来から江戸・東京における代表的な神社で、受験シーズンには多くの受験生が訪れます。
2016年も年明けに湯島天満宮へお参りしてみると、合格祈願の絵馬がたくさん奉納されていました。社務所で聞いてみると、個々の祈願内容までは分からないようでしたが、「英検の合格を祈願する人もいるのではないでしょうか」と教えてくれました。
北野天満宮(京都府)
京都の「北野天満宮」も毎年、多くの受験生で賑わいます。また、修学旅行で北野天満宮を訪れたという人も多いかもしれません。
太宰府天満宮(福岡県)
菅原道真公の墓所の上に社殿を造営し、菅原道真公の神霊を祭っています。年間で、約700万人の参拝者が訪れているそうです。
その他、各地の有名合格祈願神社
- 北海道神宮(北海道)
- 盛岡八幡宮(岩手県)
- 榴岡天満宮(宮城県)
- 明治神宮(東京都)
- 靖国神社(東京都)
- 大阪天満宮(大阪府)
- 春日大社(奈良県)
- 伊勢神宮(三重県)
- 滝宮天満宮(香川県)
- 防府天満宮(山口県)
地域の「氏神さま」もお忘れなく
合格祈願の場所として天神さまをお祭りする天満宮(天神社)をご紹介しましたが、もちろん、合格祈願の祈りを聞いてくれるのは天神さまだけではありません。どの神様も、人々の生活を見守り、祈りや願いを幅広く聞いてくれるといわれます。
また、それぞれの地域には、地域の神様である「氏神さま」を祭る神社があります。
氏神さまは地域の人々のどんな願いにも耳を傾けてくれるといわれ、まずは何事も氏神さまにお参りしてみるのもよいかもしれません。
日頃の勉強の成果を100%発揮できるよう、天神さまや氏神さまが祭られている神社で合格祈願のお参りをして、勉強のラストスパート、そして試験本番に臨んでみてはいかがでしょうか。
取材協力: 湯島天満宮