学校や塾の教科書以外にも、街の標識や看板、好きな楽曲の歌詞、商品の説明シールなど、現代の社会において英語で書かれた文章は日常生活の中に溢れています。
英語を「読む」のは得意だけど、「話す」のは苦手という人もいる多いのでは。「舌が回らない…」、「LとRの発音が上手にできない…」、「どうしても口の中だけでモゴモゴ話してしまう…」など、悩みは尽きません。
英語を話すことに敷居を高く感じ、スピーキング学習を敬遠してしまうこともあるのではないでしょうか。でも、英語は言語です。やはり、話すことができるようになって初めて習得への道が開けるといえるでしょう。
そこで今回は、スピーキング学習に取り組む際に、気をつけておきたいことをご紹介していきます。
なぜ英語の発音は難しいの?
そもそも、なぜ日本人は英語の発音が苦手なのでしょうか。英語学習情報Webサイト「英語発音がよくなる10のコツ」にその理由が紹介されています。
それはずばり、「英語と日本語で音の出し方が根本的に違う」から。
英語には日本語に存在しない音が多数存在します。アメリカで2〜3ヶ月も暮らしていれば英会話のシャワーを浴びて、自然と英語発音とリスニングが出来るようになるなんてことはありません。
自然と音を身につけられるのは小学生くらいまででしょう。耳がすっかり出来上がってしまったが大人が、そんな簡単に発音をマスターできるわけがありません。なぜなら英語と日本語は音の出し方が根本的に違うからです。
日本語とは根本的に違う英語の音を出すには、舌や口の使い方を日本語でしゃべっている時とは変える必要があるようです。
発音以前に大切なことは?
発音矯正法紹介Webサイト「英語発音クリニック」に、発音以前に大切なことが紹介されています。
なぜ、あなたの英語は聞き返されるんでしょう。その理由の大半は、あなたの声が小さすぎることなんです。
英語発音クリニック より
英語を話していて、ネイティブに聞き返されたら、まずはゆっくり、大声で繰り返しましょう。すると、通じることが多いです。
英語発音クリニック より
英語のネイティブスピーカーから聞き返される理由の大半は「声が小さい」から。それは英語の発音以前の問題であり、声が小さい人の多くは本人にその自覚がないことも指摘されています。
スピーキング力アップに取り組む場合、まずはゆっくりと大きな声で話すことが大事です。そして、舌や口を鍛え滑舌を良くし、正しい発音を身に付けていくことがよいでしょう。
滑舌(カツゼツ)とは?
英語の発音を良くするために重要とされている「滑舌」とは、相手に理解してもらうために、舌や口などを上手に動かしてはっきりと発音することです。
滑舌が良い人の話は聞き取りやすく、逆に滑舌の悪い人は、「Sorry?」や「Pardon?」などと聞き返されてしまいます。こんな経験がある方もいるのではないでしょうか?
滑舌を鍛える方法は?
では、滑舌を良くして聞き取りやすい英語を発音するためには、どうすればよいのでしょうか?
英語の発音学習情報Webサイト「フォニックス教授の英語発音教室」に、英語の早口言葉を使った発音練習の効果が記されています。
英語の発音練習に早口言葉を取り入れると、舌と口の筋肉を鍛えることができます。
早口言葉では似た音を連続で発音するため、クリアに発音するには普段以上に大きく舌と口を動かさないといけません。こうした大きな動きが普段使わない発音の筋力を鍛えてくれます。
早口言葉の練習は鼻濁音や腹式呼吸の練習にもなります。 速いペースで似た音を発音しようとすると、どうしても日本語特有のフラットな音だとキツいです。
しかし、響きのある鼻濁音を聞かせながら腹式呼吸で強めに息を吐くと発音しやすくなります。
「Tongue Twister」というワードでWeb検索すると、たくさんの早口言葉が出てくることも紹介されていました。実行に検索してみると、動画を含めてたくさんの記事が表示されます。みなさんも、ぜひ検索して早口言葉にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
発音を更に良くするには?
早口言葉の他にも、前述の「英語発音がよくなる10のコツ」では、英語の発音を身に付ける方法として下記の方法が紹介されています。
発音機能を備えた電子辞書を利用する
海外のニュース番組を聴く
海外ドラマや映画などを繰り返し観てセリフを声に出してなぞる(=シャドーイング)
海外のニュース番組は非常に早口ですが、アナウンサーの滑舌がはっきりしているため意外と聴き取りやすいです。海外ドラマや映画を用いたシャドーイングは、内容を楽しみながら学習することができるので一石二鳥ですね。
はじめのうちは、内容があまり分からずストレスを感じることもあるかもしれませんが、日本に居ながら手軽にネイティブの英語の触れる最良な方法と言えます。
先日、日本英語検定協会は、2016年度 第1回検定から「英検4級と5級の試験にもスピーキングテストを導入する」とアナウンスしました。合否判定は従来通り一次試験(筆記・リスニング)のみで行い、級認定とは別に4級, 5級の「スピーキングテスト合格」という判定を行います。
初めて英語に触れる小学生や中学生たちが受ける英検4級, 5級にもスピーキングテストが導入されることにより、今後、英語の発音への関心が一層高まることが予想されます。スピーキングが苦手という方もこれを機に、発音の上達に本腰を入れて取り組んでみてはいかがでしょうか。
スタディギア for EIKEN
「スタディギア for EIKEN」は、面接形式で行われる英検二次試験にも対応(2級/準2級/3級)。自分だけでは対策の難しい面接対策を、本番と同じ流れで、スピーキング力と並んでリスニング力も磨くことができます。