猛暑も過ぎて、秋の気配が漂ってきました。 2学期の中間試験、そして10月9日から始まる2015年度 第2回 実用英語技能検定(英検)に向けて、勉強を始めている人も多いのでは。
ただ、季節の変わり目は体調を崩しやすい時期。せっかく勉強に適した季節になっても、疲れが貯まってしまったり、風邪を引いてしまったら勉強どころではありません。また、この時期は、夏の疲れがドッと出やすいともいわれています。
限られた時間を有効に使うには体調管理をしっかりやりたいですよね。
ところで、昔から季節の変わり目は体を壊しやすいといわれますが、なぜだか知っていますか?
人間は季節の移り変わりに順応する力を持っている
健康に関する情報を提供する、健康生活のWEBサイトで、その理由が紹介されていました。
季節によって自然や気温が変化するように、人間の身体も季節ごとに順応する力を持っています。もともと持っているその力をスムーズに発揮できれば不調は起こらないのですが、便利な世の中に暮らしていれば、その便利さゆえに季節感のない生活ができてしまいます。
日々の忙しさなども重なって、身体は季節に対応する力を弱めてしまうのです。そんな時、不調が起こるのです。
人間の身体は、もともと環境に順応する力を持っています。暑い夏でも、寒い冬でも、体温を37度前後に保つ力と考えると分かりやすいかもしれません。
ただ、環境の変化に身体が順応しようとする作用よりも、気温や湿度などの変化が急だと、身体の中で様々なバランスが崩れ、疲れてしまったり、だるいと感じたりして、最悪の場合は、免疫力が低下して、風邪を引いてしまうこともあります。
季節の移り変わりに加えて、夏のエアコンの使い過ぎも身体の順応力を低下させるといわれています。
また、秋口は、夏の暑さや、冷房負けによる疲労が一気に現れる季節。夏に冷たいものを取り過ぎたことによる胃腸の疲れも秋に出やすいことが指摘されています。
同じ「疲れ」でも原因や対処が異なる!
夏から初秋にかけて気をつけたい「疲れ」ですが、東洋医学では、同じ「疲れ」でも、体質や症状によって原因や対処が異なると考えられているそうです。
ライフスタイルマガジン、元気通信のWEBサイトに、「疲れ」の種類と、対処法が解説されています。
「虚証」と「実証」
サイトで記されている、体調を知る目安のポイントは「虚証」と「実証」という考え方。
虚証:
生命力や抵抗力など本来の体の機能が低下して不健康になった状態。
実証:
外からの有害物(邪)が取りつき、充満することで不健康になった状態。
虚証の人の特徴:
「体力がなく疲れやすい、虚弱」「汗をかきやすい」「水分代謝がいい」など
実証の人の特徴:
「体力があり疲れにくい、壮健」「汗をかきにくい」「余分な水分を溜めやすい」など
虚証は暑さに弱い人が夏バテして身体がだるくなった状態、実証は風邪を移されてしまった状態などと考えることができるかもしれません。
対処法: 「虚証」の場合
それぞれの状態になってしまったときの対処の方法も、サイトには紹介されています。
虚証の場合の原則は、低下した生命力を高めること。
例えば胃腸機能の弱い人は、胃腸に負担をかけない食事を心がけることが大切です。夏に冷たいものを食べすぎて胃腸が疲れていると感じたら、まずは胃腸を休めることが先決です。
また、虚証は冷えに弱いことが多く、クーラー病になったり、秋口の涼しさにうっかり窓を開けて眠って冷えたり、夏に避暑地に行って冷えて体調を崩す人が増えるので、気をつけましょう。
対処法: 「実証」の場合
実証の場合の原則は、有害物質を避けること。
例えば「空気が乾燥すると風邪をひきやすい」という自覚があるならマスクや加湿器を使うといった対策をとる、あるいは「お酒を飲むと下痢をしやすい」という自覚があるならお酒を控えることが大切です。普段から「自分には何が有害か」ということをかえりみて、それをできるだけ避けるのが得策です。
少しでも「いつもと違って調子が悪いな」と思ったら、早めに休むのが鉄則です。
加えて、「引っ越しや転職などで環境が変わったときや、大きな仕事の節目、あるいは季節の変り目などの「境目」にガクンと疲れが出て体調を崩してしまうケースが多いので、そうしたときはできるだけ休息をとるように心がけましょう 」とも記されています。
おすすめは、「気持ちがいいこと」を探すこと
最後に、手軽に実践することが出来る健康対策を、ご紹介します。それはズバリ、「気持ちがいいこと」を探すこと。
同じく、元気通信のWEBサイトに以下のように記されています。
虚証にも実証にもいえることですが、基本的に自分が「気持ちがいい」と感じることは体にもいいことです。
『これは効いたよ』と他人に勧められたり、流行の健康法があっても、その方法が自分には苦痛であれば、それは自分の体には適切な養生ではないといえるでしょう。
自分は疲れやすい体質なのか、疲れにくい体質なのか、夏の暑さには強いけど冬の寒さには弱いのか、あるいはその逆なのか……など、普段から自分の身体と相談していれば、体の微妙な変化に気づき、病気を未然に防ぐことができる場合もあります。
例えば、暑さには強いけど寒さには弱い人は、秋の気配を感じたらすぐに、カバンの中に薄手のカーディガンを持ち歩き、夕方や夜に羽織るようにすれば、いつでも快適で、気持ちよく過ごすことができるでしょう。
いかがでしょうか?過ごしやすい季節に向かう秋口こそ、体調管理に気をつけて、万全の状態で勉強に集中したいですよね。