英語検定協会は4月27日、2020年度から実施の「大学入学共通テスト」(新テスト) で採用される英検の「公開会場実施 (仮称) 」ならびに「1日完結型 (仮称) 」の正式名称を発表しました。
現在、「読む」「聞く」「話す」「書く」の英語4技能をコミュニケーションの手段として積極的に使える人材の育成を目的とし、英語教育の改革が進められています。
2018年4月以降に高校に入学した生徒が受験する「大学入学共通テスト」では、英語4技能をバランスよく測定できる外部試験が利用されます。
文部科学省は、英検からは「公開会場実施 (仮称) 」、「1日完結型 (仮称) 」、「英検CBT」の3種類の方式の試験を採用することを決定しました。
今回、正式名称が決定したのは新しく導入される「公開会場実施 (仮称) 」と「1日完結型 (仮称) 」の2タイプの試験です。
新しい英検の正式名称と略称 | ||
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タイプ | 正式名称 | 略称 |
公開会場実施 | 英検2020 2 days S-Interview | 英検2020 S-Interview |
1日完結型 | 英検2020 1 day S-CBT | 英検2020 1 day |
新しく名称が決定した「英検2020 S-Interview」(公開会場実施) と「英検2020 1 day」(1日完結型) がどんなタイプの英検なのかを見ていきましょう。
「英検2020 S-Interview」と「英検2020 1 day」
「英検2020 S-Interview」と「英検2020 1 day」は、大学入試を控える受験生を対象とし、受験者全員が英語4技能のテストを受けることが特徴です。2019年度からスタート。
「英検2020 S-Interview」では、リーディング・ライティング・リスニングのテストを1日で行い、別の日に1次試験の合否にかかわらず、全員がスピーキングテストを受験します。
「英検2020 1 day」では、全員が1日で4技能の試験を行います。
なお、どちらも、運営方法を除くと、問題構成や級認定、技能別スコアなどは従来の英検と同じものになります。
正式名称が発表された新しいタイプ英検 | ||
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正式名称 | 英検2020 2 days S-Interview | 英検2020 1 day S-CBT |
略称 | 英検2020 S-Interview | 英検2020 1 day |
形式 | 公開会場実施 | 1日完結型 |
日数 | 2日間にわたって4技能を受験 | 1日で4技能を受験 |
スピーキングテスト | 試験管と対面方式 | 録音式 |
実施級 | 1~3級 | 準1~3級 |
対象 | 大学入試を控える受験生 | |
実施 | 2019年度から | |
会場 | 英検協会が管理する本会場での実施が前提となり、入試セキュリティを鑑み準会場での実施は離島・僻地等を除き実施しない予定 |
「英検 (従来型) 」も年3回実施
英検協会では、現在実施されている英検 (「英検 (従来型) 」) も、2020年度以降も今と変わらずに、年に3回実施することを発表しています。
「英検 (従来型) 」は、年齢を問わず実用的な英語力が測定できる試験として、準会場や離島、海外での受験を含め、日本人に最も多く利用されています。
現在、全国の330以上の大学が「英検 (従来型) 」を入試に利用しており、「大学入学共通テスト」を利用しない大学の一般入試、推薦入試、OA入試では、引き続き「英検 (従来型) 」が採用され続ける見込みです。
東京オリンピック・パラリンピックが開催され、多くの外国人が日本にやってくる2020年は、英語学習の成果を試す格好のチャンスとなります。
コミュニケーション手段としての英語力を駆使して活躍するためにも、毎日の勉強を怠りなく進めたいですね。
「公開会場型 (仮称) 」・「1日完結型 (仮称) 」名称決定のお知らせ|英検協会