第2回 英語検定で大学入試が有利になる5つの活用パターンって?

今回は、実際に英検®などの各種英語検定がどのように大学入試で活用されるのか、どんな活用パターンがあるのかを見ていきましょう。活用方法や優遇措置は、大学や学部によって異なります。ある程度、志望大学が絞れている人は事前にしっかり調べて、準備しておきましょう。

 

前回は、英語外部検定利用入試についての説明や実際にどんな英語検定があるのかを紹介しました。今回は、英検®やTOEFL®、TOEIC®といった英語検定を持っていると、実際に大学入試でどんなメリットがあるのかをより具体的に見ていきましょう。

 

 

 

英語外部検定の活用方法は大学や学部によって違う?

 

一口に英語外部検定が大学入試で有利になるといっても、大学や学部によって違います。それは英語外部検定の活用方法は各大学にゆだねられているからです。採用する外部検定の種類や、認定する級・スコアなどの基準は、大学・学部・学科・選抜区分によって異なります。 またそのメリットもさまざま。例えば、試験が免除になったり、英語で加点されたり、得点に換えることができたり…。その活用パターン、メリットは大きくわけて5つのパターンがあります。自分の志望校がどのように英語外部検定利用入試を採用しているのか、事前にホームページや募集要項などでしっかり確認して、合格に繋げてください。

 

 


【1】出願資格

入試出願に英語外部検定の級・スコアを持っていることが「必須条件」になっているパターンです。一部の大学や、外国語学部など一部学部では、条件を満たす級やスコアを持っていないと出願できません。

 

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例)東京海洋大学-海洋生命科学部、海洋資源環境学部

【前期・後期】

英検®準2級以上、TEAP®(4技能)160以上、IELTS3.5以上、さらにはTOEIC®、TOEFL®などで所定の資格等を保有していることを出願資格とする。

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例)中央大学-文学部(人文/英語文学専攻)

【英語外部試験利用】

英検®準1級以上、TEAP®(4技能)300以上(各技能:70以上)、IELTS6.0以上、さらにはTOEIC®、TOEFL®などで所定の資格等を保有していることを出願資格とする。小論文・英語・面接を受験する。

 

 


【2】得点換算

英語外部検定の級・スコアが、英語試験の点数に換算されるパターンです。検定の成績次第では、「満点」に換算される場合もあります。また、大学によっては、換算得点と入試当日の英語点数を比較して、成績の良い方を合否判定に採用するケースもあります。

 

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例)金沢大学-融合学域、人間社会学域、理工学域、医薬保健学域

【前期】

英検®CSEスコア1950以上、TEAP®(4技能)225以上、IELTS4.0以上、TOEFL®42以上などの資格レベルに応じて英語試験の得点に換算。英語外部試験と共通テストの英語点数を比較して高得点の方を利用。

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例)近畿大学-経済学部

【公募推薦(スタンダード・高得点科目重視方式)】

英検®2級、TEAP®226、IELTS5.0、TOEFL iBT®45などを取得していれば、資格レベルに応じて、個別試験の外国語を70~100点に換算。

(上記は70点換算の例)

 

 


【3】加点

外部検定の級やスコアに応じて、英語試験に得点が加算されるパターンです。例えば、200点満点の試験で160点だった場合、英検®1級を持っていれば20点プラスで180点になるような優遇の仕組みです。一般的に、英語試験の満点を超えて加算されることはありません。

 

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例)千葉大学-国際教養学部

【前期】

英検®準1級または2級、TEAP®280以上、IELTS5.0以上、TOEFL iBT®62以上など、資格レベルに応じて個別試験の得点に、満点を上限とし10点、20点と段階的に加算する。

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例)早稲田大学-国際教養学部

【一般選抜(共テ・独自試験併用)】

英検®2級、IELTS4.0、TOEFL iBT®42以上など、資格レベルに応じて独自試験(英語80点)、共テ(国語50点、選択1科目50点)の総合得点に7~20点を加点。

(上記は7点加点の例)

 

 


【4】判定優遇・合否参考

直接点数などにはなりませんが、外部検定の級やスコアを持っていれば、出願書類の評価や合否判定の際に参考とされる、あるいは優遇を受けられるというパターンです。

 

 


【5】試験免除

外部検定の級やスコアが基準を満たせば、英語の試験が免除されるパターンです。「出願資格」や「得点換算」と組み合わせて試験免除となる場合が多く見られます。これによって勉強時間を他の科目に集中して使えるメリットがあります。

 

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例)明治学院大学-文学部(一部学科)

【英語外部検定試験利用型】

英検®2級以上または英検®CSEスコア1980以上、TEAP®4技能225以上、GTEC960以上で「外国語(英語)」の試験を免除。

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例)千葉大学-園芸学部(一部学科)

【園芸産業創発学プログラム選抜】

英検®CSEスコア1950以上、GTEC960以上、TOEFL iBT®42以上等の条件を満たした場合、共テの英語試験を免除。

 

 


今回ご紹介した5つの活用パターンは、どれも英語外部検定である程度の級やスコアを持っている受験生にとってはアドバンテージとなるでしょう。受験を有利にして志望校の合格を目指すなら、早いうちから英語外部検定を受けておくことがお勧めです。

 

※各大学の活用例は23年度入試より抜粋

 

 

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