2017年を迎えると、いよいよ東京オリンピック・パラリンピックの開催まで、あと3年となります。日本を訪れる外国人観光客の数がますます増え、英語を学びたいと思っている人にとっては、日頃の学習の成果を発揮する格好のチャンスがやって来ます。
そこで注目されるのが、英語を使って交通案内などをするボランティア。
東京オリンピック・パラリンピック組織委員会と東京都は、2016年12月15日に、「東京2020大会に向けたボランティア戦略」を発表しました。
9万人以上のボランティアが活躍!
「ボランティア戦略」によると、9万人以上のボランティアが、会場や選手村などの施設において活躍する「大会ボランティア」と、空港や駅、観光地で旅行者に観光案内、交通案内などを行う「都市ボランティア」として活動するとされています。
「都市ボランティア」の一部は、2017年度末(2018年の春)ころから前倒しで募集を行い、2019年に日本で開催されるラグビーワールドカップ「RWC2019」と連携し、2020年に繋げていくとされています。
どんな人がボランティアにふさわしい?
「ボランティア戦略」では、ボランティアとして求める人材の方向性が発表されています。これらは方向性のため、まだ確定したわけではありません。
大会ボランティア 応募条件検討の方向性
- 2020年4月1日時点で満18歳以上の方
- ボランティア研修に参加可能な方
- 日本国籍を有する方又は日本に滞在する資格を有する方
- 10日以上活動できる方
- 東京2020大会の成功に向けて、情熱を持って最後まで役割を全うできる方
- お互いを思いやる心を持ちチームとして活動したい方
活かすことのできる経験や資質等(案)
- オリンピック・パラリンピック競技に関する基本的な知識がある方
- スポーツボランティア経験をはじめとするボランティア経験がある方
- 英語やその他言語のスキルを活かしたい方
都市ボランティア 応募条件検討の方向性
- 2020年4月1日時点で満18歳以上の方
- ボランティア研修に参加可能な方
- 日本国籍を有する方又は日本に居住する資格を有する方
- オリンピック・パラリンピック期間を通じて、5日以上(1日5 時間以上)活動できる方
- 東京2020大会の成功に向けて、情熱を持って最後まで役割を全うできる方
- お互いを思いやる心を持ちチームとして活動したい方
活かすことのできる経験や資質等(案)
- 東京の観光、交通案内等に関する知識やスキル・経験を活かしたい方
- 防災・防犯・救命救急等に関する知識を活かしたい方
- 英語やその他言語のスキルを活かしたい方
ボランティアとして参加できる年齢は、「大会ボランティア」と「都市ボランティア」で共に、2020年4月1日時点で「満18歳以上」。活かすことができる資質としての英語力が求められています。
英語力は、どの程度のスキルが必要?
東京都は現在、外国人観光客が安心して東京に滞在できるようにするため、「東京都観光ボランティア」(おもてなし東京)と「外国人おもてなし語学ボランティア」を募集し、育成しています。
東京都観光ボランティアは、オリンピックの「大会ボランティア」、「都市ボランティア」と同じく「18歳以上」を対象としています。そして、東京都観光ボランティアの募集条件には一定の語学力(例: 英検2級以上) という項目があります。
東京都観光ボランティア (おもてなし東京) 活動内容 外国人旅行者に多言語での観光案内を行い、東京の魅力を紹介する。
- 都庁・展望室案内ツアー
- 都内の人気観光スポットをめぐる 10コースの案内
- 国際会議及びイベント等への派遣
- 街なか観光案内
応募条件
- 18歳以上
- 一定の語学力 (例: 英検2級以上)
- 1~2ヶ月に1回程度活動が可能であること など
外国人おもてなし語学ボランティア 活動内容 日常生活の中で、困っている外国人を積極的に手助けする。以下の講座 (コース2種類のうち、どちらか1つ) を修了すると「外国人おもてなし語学ボランティア」として登録される。
- セットコース:
おもてなし講座(3時間30分)と語学講座(2時間×4回)- おもてなしコース:
おもてなし講座(3時間30分)のみ応募条件
- 15 歳以上 (中学生を除く)
- 都内在住・在勤・在学
- 講座に参加が可能なこと など
また、東京都観光ボランティアは東京オリンピック・パラリンピックの「都市ボランティア」の中核として活動するという方針が発表されていますので、2020年4月1日の時点で満18歳以上」に該当する方は、英検2級の取得をひとつの目安として、英語の学習を進めてみてはいかがでしょうか。
今回、「東京2020大会に向けたボランティア戦略」として基本方針が発表されたことにより、これまでは検討中として保留になっていたことが、具体的な取り組みとして、動き始めます。
都市ボランティアの募集開始が始まるかもしれない2018年の春といえば、あと1年とちょっと。ボランティアとして2020年の東京オリンピック・パラリンピックで活躍するためにも、今から、英語学習を計画的に進めてみてはいかがでしょうか。
「東京2020大会に向けたボランティア戦略」の策定について|東京都