いよいよ2020年に開催される東京五輪。期間中は、世界中から、旅行者や関係者が東京に訪れます。日頃から英語の学習を進めている人にとっては、海外の方と英語で触れ合う格好のチャンスとなります。
2016年12月15日、東京オリンピック・パラリンピック組織委員会と東京都は、「東京2020大会に向けたボランティア戦略」を発表しました。
過去記事: 東京五輪のボランティアに必要な英語力は?
18歳未満のボランティア参加は?
「ボランティア戦略」によると、ボランティアの応募には2020年4月1日時点で満18歳以上、そして英語やその他の言語のスキルを持っていることが条件として想定されています。
ボランティアには18歳以上の人しか参加できないの?と思ってしましますがそんなことはありません。むしろ、ボランティア体験という形で積極的な参加が期待されています。以下で詳しく紹介します。
児童・生徒のボランティア体験を促進
発表されたボランティア戦略で注目は、多様な参加者がボランティアとして活動することを促進するため、「障がい者」や「働く世代・子育て世代」と並んで「児童・生徒」がピックアップされたこと。
「児童・生徒」はさらに、「小学生」、「中学生・高校生」、「大学生」ごとに細分化し、ボランティアに参加しやすい仕組みや取り組みを検討していくことが明記されています。
<小学生>
都内の小学生が都市ボランティアへ活動を体験できる仕組みを検討
<中学生・高校生>
被災地を含む中学生・高校生のボランティア参加を検討
<大学生>
試験日程の配慮の働きかけ等、大学生がボランティア活動へ参加しやすい取組を検討
さらに、「児童・生徒のボランティア参加」として、以下のような詳しい記載があります。
<児童・生徒のボランティア参加>
次世代を担う若い世代がボランティア活動を体験できるよう、被災地を含む中学・高校の生徒の学校行事や部活動等による参加を検討するとともに、都内の小学生が親子での参加等により、都市ボランティアの活動を体験できる仕組みについても検討していく。
また、各種セレモニー等への出演や競技運営におけるサポートなど、大会における児童・生徒の活躍の場についても別途検討していく。
中学生と高校生は学校行事や部活動として、小学生は親子などでの参加を前提とする方針です。小学生、中学生、高校生に英語力が求められる形ではありませんので、児童と生徒には、“英語力を直接、必要とせずボランティアを体験してもらう”という方向性で検討が進められていくことでしょう。
今回、「ボランティア戦略」が発表されたことにより、2020年の東京五輪では、18歳以上のボランティア参加に加えて、小学生・中学生・高校生たちのボランティア体験という形での積極的な参加が促進されていきます。
児童や生徒は、外国人の方に直接、交通案内をしたり、観光案内をしたりする形にはならないことが想定されますが、体験であっても、海外の人と触れ合う機会は生まれ、ときにはネイティブスピーカーの人と直接、英語で言葉を交わす場面も生まれるかもしれません。
日頃から勉強している自分の英語力を試し、さらにスキルを伸ばすには、格好のチャンスとなります。2020年に活躍するためにも、これまでよりもいっそう、英語学習を計画的に進めて行きたいですね。
「東京2020大会に向けたボランティア戦略」の策定について|東京都