文法・語法はセンター試験を始め、難関私大などでも多く出題される問題形式です。また、長文読解をする上でもこれらの知識は必要不可欠です。では、試験本番で点数をしっかりと取るために、どれだけの量をどのように勉強すればいいのでしょうか。
大学受験で問われるレベル・必要な量
目安としては、8月のセンター模試などで、センター試験大問2で40/44点以上取れれば文法・語法の知識はついているといえます。そのうえで、早稲田大学や慶應義塾大学などの難関私大でよく出される誤文訂正問題など、応用的な問題に対応できるようにトレーニングをすることが大切です。年間を通して、文法・語法問題はしっかりとコンスタントに演習することは定着の上でも重要になります。
市販の文法の問題集などでは1000前後の問題が収録されていることが一般的です。1000問と聞くと多いと感じてしまうかもしれませんが、難関大志望者はこれだけの量を合格のためにこなす必要があります。何冊も手を付けてやる必要はないので、これと決めた文法書を何度も何度も繰り返し、学習を進めましょう。
4月までに文法書を通読、7月には完ぺきに、9月からは過去問演習を
何事も、最終目標を立てて、そこから「逆算」してやるべきことを考えることが大切です。たとえば、「2月に早稲田大学に合格する」ためには「9月から過去問演習をこなす」必要があり、そのためには「8月までにセンター試験で9割取れるようにする」など…、目標に対して筋道立てて合格のプランを描きましょう。
一般的な話をすると、9月以降過去問演習をする必要があるので、それまでに文法・語法を頭に入れておかなければなりません。8月の模試で目標点を突破することを中間目標として定め、7月までには文法書を一冊完璧にしましょう。そのために4月までに文法書を通読して、苦手箇所を中心に5~6月に反復演習をすることが文法をマスターするためには必須となります。
9月からは自分が受験する志望校に合わせて、特化した勉強をするといいでしょう。たとえば、早稲田大学では整序英作文が頻出します。これらの応用的な問題は文法の知識の基盤がなければ対応できないので、しっかりと地盤を固めたうえで志望校に合わせた学習をすることが大切です。
このように、先を見据えて勉強することが志望校合格のためには必須です。文法・語法はすべての基盤になるので問題演習が本格する夏休み明けまでには、しっかりと基本事項を頭にいれておきましょう。
3つのコツ:「理解」、「暗記」、「反復」
ただ、問題集などもボリュームが多いのですべてを覚えることは結構大変です……。そこでおススメの勉強法は、①「理解すべきもの」と「覚えるべきもの」をしっかりと分けて、②集中的に反復することです。
基本的に、文法は「理解すること」が重要で、語法は「覚えること」が重要です。前者は応用的な問題を解くためにも、「なぜそうなるのか」をしっかりと考えて勉強する必要があります。したがって、問題集を解くときも正答以外の選択肢がダメな理由も考えるなどして、理解しながら進めましょう。それに対し、語法問題は覚えていないと解けない問題が大半です。割り切って、そういうものだと覚えてしまうといいでしょう。
そして、これらに共通して大事なことは「何度も繰り返す」ことです。ただし、1000問を通しで繰り返すと最初の方にやったことを忘れてしまいます。反復する際は、項目などで区切りを作り、それを集中的に繰り返すと効果的です。たとえば、私は1000問掲載されえている問題集を50問×20セットに分けました。そして、1セットを集中的に繰り返し演習をしました。そうすることで、記憶が深く定着し忘れづらくなります。