大学によって外検入試(外部検定利用入試)に利用される外部検定(英検やTOEFL等)はそれぞれ異なる。今回はその外部検定の中でも、利用できる大学が急増している「TEAP」について詳しく見てみよう。
TEAPってどんなテスト?
TEAPは日本の高校生を対象にした「大学入試専用」外部検定。大学生活における英語運用力を測定する。「読む、聞く、書く、話す」の4技能を測るのは他の外部検定と同じだが、それぞれ主に下のような場面設定で出題される。
大学入試に使える外部検定は他にもいくつかあるが、それらが測る英語力は「ビジネス」や「海外留学」など、その目的はさまざまだ。その中でもTEAPを採用する大学が急増しているのは、TEAP が「大学入試専用」の外部検定で日本の高校の学習内容に則していることが大きな理由のひとつだ。
TEAPでは4技能別に英語力を測定し、各技能100点、合計400点満点で評価される。試験結果には技能別にスコアが表示され、自分の得意分野と弱点を把握することができる。
Reading | 70分 60問 | マークシート方式 |
Listening | 約50分 50問 | CDによる放送、マークシート方式 |
Writing | 70分 2問 | 解答用紙への記述方式 |
Speaking | 約10分 4問 | 面接官との1対1の対面方式 |
TEAPで出題される英語レベルは英検の準2~準1級程度。高校3年間の学習内容に加え、もう少し上のレベルまでが出題範囲となっている。英語力を重視した難関大も入試に利用するため、一部にはハイレベルな問題までが出題される。試験は高校2年生から受験可能だ。
TEAPの特徴はその出題分野だ。大学入学後の授業や学生生活を想定して問題が作られているため、「ビジネスマンとクライアントとの会話」のような状況での出題はされない。単語の使われ方などについても一部には、大学生活独特の意味で出題される場合もあるので注意が必要だ。
例えば“major”という単語。「主要な」という意味で使われることが多いが、TEAP 対策では「専攻科目」という意味での使われ方にも注目したい。
この記事は「螢雪時代(2017年6月号)」より転載いたしました。