第4回 採用率が最も高い英検(※)はどんな試験なの?
2021/07/15
昨年度から、英語外部検定利用入試(外検入試)での採用率が最も高い英検(※)の実施方式が増えた。従来から行われてきた「英検」と主にコンピュータ上で解答する「英検S-CBT」との違いや共通点を紹介しよう。
前回の記事: 第3回 さまざまな英語外部検定のどれを選べばいいの?
英検の成績表に表示される「CSEスコア」
とは何かをきちんと把握しよう
数ある英語検定試験の中でも使い勝手が良いとされる英検。すでに受けたことがあるという人も多いだろう。
大学入試で主に利用される、準2級から準1級で測定される技能とレベルを、下の表に示した。
英検では、受験した各級での合格・不合格の結果が出るのと同時に、全ての級で自分がどれだけ得点したかを表す「CSEスコア」がわかるようになっている。
外検入試の際、このスコアを求める大学が増えていることを覚えておきたい。
例えば、準1級を受けて不合格だったとしても、スコアが2250だった場合、志望大学の出願資格が「2200以上」なら出願できる。
また、このスコアは英語の4技能ごとの結果が出る。大学によっては、合計スコアに加え、各技能の最低基準スコアを設けているところもあるので要注意だ。
英検は主に2つのタイプがある
メリットを考えてチャレンジ!
英検の主な試験スタイルは、紙の解答用紙に記入する従来型と、主にコンピュータ上で解答する英検S-CBTの2つに分けられる。
概略は下の図を参照してほしい。従来型は2日に分けて試験が行われるのに対し、英検S-CBTは1日で全ての試験が実施される。
また、従来型は原則として年に3回、決められた日時に実施されているが、英検S-CBTは原則として特定期間の毎週土曜・日曜に実施されるので、自分の都合に合わせて受験できる。
一番のメリットは、従来型と併願することも可能なので、受験機会が増えるということがあげられる。
これから出願できる従来型(第2回)の試験日は10月10日(申込締切:8月27日。インターネット・コンビニ申込の場合)だ。
申込方法や日程、英検S-CBTとの併願方法などの詳細は、必ず公式サイトで確認してほしい。
英検公式サイト:
https://www.eiken.or.jp/eiken/
英検S-CBT公式サイト:
https://www.eiken.or.jp/s-cbt/
英検が実施するおもな試験の詳細
[R]=リーディング [L]=リスニング [W]=ライティング [S]=スピーキング
【従来型英検】
全国の約400の会場で実施(他に準会場も)。一次合格者のみ、二次のSを受験できる。
[R]:問題用紙の問題・選択肢を読み、マーク式の解答用紙に解答
[L]:放送を聞き、問題用紙の選択肢を選び、解答用紙にマーク
[W]:提示された課題について、問題用紙に手書きで英文を記述
[S]:面接委員と対面式で行う英語の面接
【英検S-CBT】
原則、毎週土曜日曜、全国のテストセンターで実施。ライティングの解答方式は申し込み時に選択する。準1級から3級まで実施。
[R]:画面上に問題等を表示、選択肢をマウスでクリックして解答
[L]:画面上に問題等を表示、ヘッドホンで音声を聞き、選択肢をクリック
[W]:画面上に課題を表示、キーボードで英文を入力するか解答用紙に手書きで解答
[S]:画面上の指示に従って、ヘッドホンのマイクに発音し、録音する
この他、英検S-CBTで受験困難な障がい者が対象の「英検S-Interview」もある。実施方式は従来型と同じだが、全員がSを受験できる。
★「英語外部検定利用入試」徹底利用のためのABC! リストページ
https://www.ei-navi.jp/news/gaiken-nyushi_2021/list/
この記事は「螢雪時代(2021年5月号)」より転載いたしました。
※旺文社 教育情報センター調べ(2021年2月1日)
http://eic.obunsha.co.jp/resource/viewpoint-pdf/202102.pdf
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