4月になり学生のみなさんは新学期が始まったことでしょう。しかし、この時期になると話題に挙がるのが花粉症。近年は、大人だけではなく、子どもたちも花粉症に悩まされていることが指摘されています。
花粉症の時期になると憂鬱になる人も多いのでは? そこで今回は、学習の妨げにならないよう、花粉症の正しい知識と対処方法を詳しくご紹介したいと思います。
花粉症の基礎知識
まずは花粉症の正しい知識を身に付けましょう。
花粉症とは、植物の花粉が原因となって、くしゃみ・鼻水などのアレルギー症状を起こす病気です。季節性アレルギー性鼻炎とも呼ばれています。
花粉は人間にとっては異物のため、目や鼻などの粘膜に花粉が付くと、くしゃみでその花粉を体の外に出したり、涙や鼻水で流し出したりしようとします。目や鼻が辛い花粉症ですが、具体的には、以下のような症状が出ると言われています。
- 目のかゆみ、充血、涙
- 鼻水、鼻づまり
- くしゃみ、せき、たん
- 皮膚、口径のかゆみ
- 微熱、ほてり
花粉症は、吸い込んでしまった花粉の総量がその人の体の許容量を超えると誰でも発症する可能性があるため、みなさんの周りにも、去年までは何ともなかったのに今年になってから急に症状が現れたという人がいるかもしれません。
近年の花粉症患者が増えた理由はいくつか挙げられますが、「花粉の飛散量の増加」「住環境の変化」「食生活の変化」「免疫力の低下」そして「遺伝」が主な原因と言われています。今と昔では様々な環境が異なるため、現代人は、アレルギー症状を引き起こしやすい環境に住み、アレルギー症状を引き起こしやすい体質になっているといえます。
花粉の飛散時期
代表的な花粉とその飛散時期を知っておくと、予防や症状の緩和に役立ちます。
日本は南北に細長い地形のために地域差があり、花粉症の原因植物の特徴や飛散期も異なります。日本では、約60種類の植物が花粉症を引き起こすと報告されています。中でも手強いものが、風によって大量の花粉が長い距離飛ばされる風媒花。スギやヒノキなどの木本(もくほん)植物が代表されます。
スギは、北海道・沖縄にはほとんど存在しないためスギ花粉症はなく、北海道にはシラカンバ花粉症が多いなど、地域による特徴があります。また飛散時期も、植物や気候の違いで大きな差があります。