第14回:特に大切! 効果的な「復習」の方法
2019/04/18
勉強ではよく「予習・復習が大切」と言われますが、英語の学習で、特に大切なのは復習です。今回は効果的な復習の方法を紹介します。
なぜ復習が大切なのか
英語の授業では「予習はしなくていいよ」と先生に言われる場合もあると思います。教科書の内容を英語で説明する授業や「気づき」を大切にする授業をしている先生にとって、新しい英語の文章を生徒が事前に勉強することで、その効果が薄れてしまうと考えるからです。
しかし、復習は絶対に必要です。
授業中に先生の説明を聞き、「分かった」と思ったことでも、本当に理解しているかどうか実は分からないものです。また、人間は時間が経てば覚えたことを忘れてしまうものです。
復習には2つの目的があります。
【1】 本当に理解しているか確認する
【2】 習ったことを練習して定着につなげる
本当に理解しているのかを確認するには「第13回:教科書をしっかり活用しよう ~キーセンテンスを確実に覚える~」で紹介したように、自分で説明できるか試すことが最良の方法です。
しっかり説明できるようならば、その文を理解していると言ってもよいでしょう。しかし、知識として覚えても、使えなければ意味がありません。
英語は言葉なので、使えるようにしなければなりません。使えるようにするためには練習が必要です。
では、どんな練習を行ったらよいのでしょう。
習ったことを練習して定着につなげよう
【その1】 声に出し、意味を考えながらやろう
まず、英語が使えるようになるためには、言語の大切な要素である「音声」を復習に取り入れてください。単に、単語を書いたり、英文を写したり、文法問題を解いたりというだけでは、十分ではありません。
「音声」と聞いて音読を頭に描く人もいるでしょう。学校の先生に「5回以上音読しなさい」と言われ、教科書本文の音読を宿題とされている人も多いと思います。
音読はとても重要です。音読を行うことで、習った英文に慣れて定着しやすくなります。でもせっかく音読しても、何も考えずに音読していては、その効果が半減してしまいます。意味を考えながら音読したり、登場人物やナレーターになったつもりで感情を込めて音読したりしてみましょう。
英文を写すことも効果的な復習です。これも、何も考えずに、単なる作業のように英文を写すだけではダメです。英文の意味を考え、英文を言ってから書くようにしましょう。
また、単語の練習も、ただ書くのではなく、意味を考え、単語を言いながら書くようにしましょう。いずれも「写す」よりも、言ってから文字を見ないで「書く」ことが大切です。
【その2】 目的をもって取り組もう
授業で宿題チェックがあるからとりあえず宿題をする、ではなく、目的をもって取り組み、英語力を身に付けるために、何をどのように復習したらよいか考えてみてください。どうせ勉強するなら、身に付く方法で行いましょう!
私が生徒に行わせているSeven Stepsという復習のやり方を紹介します。生徒からも「Seven Stepsを行ったことで英語力が伸びた」とよく言われます。この7つのステップには、「聞く」「話す」「読む」「書く」の要素がすべて入っています。
時間がないときは、★印の部分だけでも構いません。ぜひ試してみてください。
★『英語力を伸ばす学習法』リストページ
https://www.ei-navi.jp/news/nobasu/list/
おすすめ記事
-
2022/09/30
- 第14回(最終回)大学入学共通テスト「英語リーディング」 問題タイプ別解き方のコツ:本多敏幸先生の英語学習アドバイス
- 毎月、本多敏幸先生が、英語力アップのためのアドバイスを送ります。最終回の今回は、大学入学共通テスト英語読解問題の効率的な解き方の手順を紹介します。
本多敏幸先生の英語学習アドバイス
-
2022/09/01
- 第13回 英語で発信するための「ピース」を増やそう!:本多敏幸先生の英語学習アドバイス
- 今月も本多敏幸先生が、英語力アップのためのアドバイスを送ります。第13回の今回は、話したり書いたりするのに必要な“発信する力”をアップするための学習法を紹介します。
本多敏幸先生の英語学習アドバイス
-
2022/08/05
- 第12回 効果的に英単語を覚える“暗記術”: 本多敏幸先生の英語学習アドバイス
- 今月も本多敏幸先生が、英語力アップのためのアドバイスを送ります。前回に続き、第12回の今回も語彙力を伸ばす方法です。英単語の覚え方のコツをつかんで語彙力をさらにパワーアップしましょう。
本多敏幸先生の英語学習アドバイス